3月17日女川町へ医療支援報告(岩崎)

今回の大震災でもっとも被害のひどい場所の一つ、女川町へ医療支援に行ってきました。
現地の惨状は凄まじく、まさに大災害だと実感しました。鉄筋コンクリートの4,5階建てのビルがみな崩れ落ち、飴のように折れ曲がったビルの残骸の上に船がひっく り返って乗っています。

避難所を回って状況を把握するとともに数カ所で診療を行いました。高血圧、糖尿病 などが悪化している人々にはもちろん降圧剤、糖尿病治療薬が必要ですし、不安から胸 痛、動悸などを訴える人にもデパスや睡眠剤などを処方しましたが、漢方も大変有用で した。

第一は感冒を初めとする上気道炎。罹災7日目を過ぎ、昨日辺りから徐々に発熱患者が 増え始めていると地元第二中学校の避難所でご自身も避難生活をしながら保健活動に当 たる保健師三浦さんが語ってくださいました。本日使用した処方は以下の通りです。

1.感冒一般:葛根湯。
2.咽頭炎・気管支炎:麻黄附子細辛湯合桂枝湯。
3.喘息発作の緩解:麻黄附子細辛湯。
4.咽頭炎には上記に桔梗湯を追加。
5.低体温症:当帰四逆加呉茱萸生姜湯合人参湯。

(現地には暖房がきわめて不十分で、低体温症に陥る高齢者が多く見られます。)
6.小児の嘔吐・下痢:五苓散。
(衛生環境が過酷なため、そろそろ小児で下痢・嘔吐が始まっています)
7.アレルギー性鼻炎:小青竜湯。
(周囲は粉塵がひどいためか、また杉花粉も飛んでいるため、アレルギー性結膜炎、鼻炎が目立ちます)
今日被災地で使用した方剤は概ね上記の通りでした。週末にまた一度行くつもりですの で再度ご報告します。

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